R-pixantroneと再発DLBCL
移植適応のない再発DLBCLかg3 FLに、R-pixantroneかR-GEMを投与して治療成績を調べたphase 3試験 (PIX306)。
pixantroneとは、アントラサイクリンの心毒性を弱くした薬剤で、PIX301で2つ以上の前治療歴のあるaggressive NHLに単剤投与して、他の抗癌剤単剤投与と比較して成績が良かったと報告されたもの。20%ぐらいはCRになったと書いてあり、これを元にFDAは承認しているはず。
今回はそれの延長なんでしょうけど、1つ以上の治療後の再発したものを対象としています。Rをday1に、pixantrone or GEMをday1, 8, 15に投与して、28日周期で合計6回投与してPFSを見たものです。観察期間は96週です。
PFSはpixantrone群が7.3ヶ月、GEM群が6.3ヶ月と有意差なし。OSは13.3ヶ月 vs 19.6ヶ月とかえって悪く、ORRとCR率は61.9% vs 43.9%と35.5% vs 21.7%でした。心毒性の副作用も有意差なし。
残念な結果となりました。最初のPIX301は人数も少ないですし、実臨床では期待できそうもない気がします…。