ML論文ななめ読み

malignant lymphoma関連の論文を中心に、適当に斜め読みしています。twitterでも関係ない医療ネタを時々つぶやいています(@lymphoma17)

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

定量的蛍光染色

www.ncbi.nlm.nih.gov BCL2の発現増強が治療抵抗性に結びつくのでは?というのを、定量的蛍光染色法を使って証明した論文。 手法的にはCD20陽性細胞のBCL2発現を見ている。定量的免疫染色法はBCL2の転座とcopy number gainと相関していて、普通の免疫染色法…

R-pixantroneと再発DLBCL

www.ncbi.nlm.nih.gov 移植適応のない再発DLBCLかg3 FLに、R-pixantroneかR-GEMを投与して治療成績を調べたphase 3試験 (PIX306)。 pixantroneとは、アントラサイクリンの心毒性を弱くした薬剤で、PIX301で2つ以上の前治療歴のあるaggressive NHLに単剤投与…

BBBをぶっ壊せ(という話ではない

www.ncbi.nlm.nih.gov primary CNS lymphom (PCNSL)はBBBのために抗癌剤が腫瘍に到達できず、そのせいもあって治療成績が悪いです。一般的にはMTXを基幹とするレジメンで治療されるけど、効果がいまいちだったり、すぐ再発/再増悪する患者も多いです。そのた…

BBBをぶっ壊せ(という話ではない

www.ncbi.nlm.nih.gov primary CNS lymphom (PCNSL)はBBBのために抗癌剤が腫瘍に到達できず、そのせいもあって治療成績が悪いです。一般的にはMTXを基幹とするレジメンで治療されるけど、効果がいまいちだったり、すぐ再発/再増悪する患者も多いです。そのた…

自己末梢血幹細胞移植後のcHLに、抗PD-1抗体でmaintenance

www.ncbi.nlm.nih.gov 再発難治のcHLには、化学療法に反応さえしてくれれば自己末梢血幹細胞移植(APBSCT)を行うのだけど、やったとしても再発することは割と多い。なので、APBSCT後に抗PD-1抗体のpembrolizumab (Pem)をmaintenanceとして投与したというstudy…

予後良好DLBCLに対するR-CHOPの回数

www.ncbi.nlm.nih.gov DLBCLなどのaggressive B-cell lymphomaのうち、予後良好群は治療回数を減らしても良いのでは?というFLYER studyの結果。 具体的には一般的に6コース行われるR-CHOPを、4コースのR-CHOP→2コースのRのみと減量してみて、3年後の予後に…

予後良好DLBCLに対するR-CHOPの回数

www.ncbi.nlm.nih.gov DLBCLなどのaggressive B-cell lymphomaのうち、予後良好群は治療回数を減らしても良いのでは?というFLYER studyの結果。 具体的には一般的に6コース行われるR-CHOPを、4コースのR-CHOP→2コースのRのみと減量してみて、3年後の予後に…

PI3 kinase δ inhibitor, parsaclisibとB-cell lymphoma

www.ncbi.nlm.nih.gov PI3K-Akt-mTOR signal pathwayの阻害をして、B-cell lymphomaの治療をするというお話。薬品名はparsaclisibで、次世代のPI3K inhibitorであり、選択性が高いようだ。筆者はアラバマ大の人。 再発難治のB-cell lymphomaにparsaclisibを…