coltuximab ravtansineのphase II
A phase II, single-arm, multicentre study of coltuximab ravtansine (SAR3419) and rituximab in patients with relapsed or refractory diffuse large B-cell lymphoma.
coltuximab ravtansine (SAR3419)は抗CD19抗体に微小管合成阻害薬であるメイタンシノイド薬という薬剤をくっつけたもののようだ。それのphase II。phase Iでは47%に眼毒性が出たので、減量しているそうな。
患者さんはde novoとtransformedのDLBCLで、CD19とCD20は30%以上陽性が大前提。ASCTが適応にならない1コース以上の治療が入った再発or不応性、もしくはASCT後に再発した患者。rituximabとSAR3419を週に一回4回、その後二週に一回4回という治療内容。
患者は53人登録されて、per protocol解析されたのは45名。median ageは66.5歳で、そのうち6割がprimary refractory。ちなみにde novo DLBCLが8割がかなり多くを占めている。
56%は合計3コースを終了でき、残りの44%はdisease progressionで離脱。副作用での離脱はなし。
primary endpointであるper protocol群のORR 31.1%。ただし、relapsed > refractory to last regimen >>越えられない壁>> primary refractoryといった印象で、primary refractoryは成績悪い。まあ抗癌剤が全然効かないやつなので、腫瘍にデリバリーしたところで効かないものは効かないよってことですね。
2ndary endpointであるduration of response (DOR)のmedianは8.6ヶ月。ちなみにDORは1st CR/PRから病気進行までというやつで、なんでPFSにしなかったのかはよく分からない。たぶんPFSだとあまりに期間が短くて見栄えが悪いというのが実情かも。そのmedian PFS 3.9ヶ月、median OS 9.0ヶ月。
grade 3/4の副作用は全体の52%だけど、ほとんどはリンパ球減少などの元からの血液学的異常であり、これは仕方ない。それ以外の主な副作用は消化管のトラブルと無力症。目の方は減量しただけあってgrade1/2。
まあ、色々refractoryの患者なのでしょうがないのだろうけど、CD19をtargetにしてもCD20のrituximabの登場の時みたいな感動はないなー。